世田谷区│世田谷通りおおさわ眼科│加齢黄斑変性

文字サイズ

世田谷通り おおさわ眼科

世田谷区桜丘3-26-4 2階 03-3429-1010
目

加齢黄斑変性

世田谷区│世田谷通りおおさわ眼科│加齢黄斑変性

おおさわ眼科

世田谷区桜丘3-26-4 2階 03-3429-1010
目

加齢黄斑変性

ライン

加齢黄斑変性とは

網膜の中心・直径約1.5mmの範囲を「黄斑」といい、物を見るにあたって一番重要な部分になります。加齢黄斑変性は、黄斑が加齢とともに、その働きに異常が起こり、視力が低下する疾患を言います。高齢者の失明原因の一つであり、近年増加傾向にあります(欧米では、失明の原因の1位とも言われ、日本では視覚障害者手帳の交付原因疾患としては第4位)。喫煙、紫外線による酸化ストレス、偏った食生活などが、この疾患のリスク因子であると言われています。

「滲出型」と「萎縮型」

加齢黄斑変性には、「滲出型」と「萎縮型」の2種類があります。
滲出型は、黄斑にある脈絡膜(血管が豊富な膜で網膜より外側にある)から網膜に向かって、新生血管(新しくできた血管)が伸びていきます。新生血管は脆くて弱いので、血液中の水分が染み出たり、容易に出血したりします。そのため新生血管ができると、黄斑の視細胞が急速に損傷され、黄斑の機能は急激に低下していきます。
萎縮型は、老化とともに網膜の細胞と脈絡膜が徐々に死滅していくもので、症状の進行は比較的穏やかです。そのため黄斑の機能はゆっくりと損なわれていきます。なお、この萎縮型には、治療法がありません。

加齢黄斑変性の症状

目の異常

滲出型では、黄斑に新生血管ができ、出血または血液中の水分が染み出たりしてくると、その場所に関係する視野に異常が生じてきます。初期症状としては、見ようとする部分の直線が歪んで見える、真ん中が暗く見えたりするなどです。
さらに病状が進行し、出血や染み出しが増加すると、症状の程度がひどくなり視力も低下、色の識別も困難になっていきます。その結果、「見たいところがよく見えない」「読めない」「書けない」といった状態になります。
萎縮型では、組織の損傷が緩やかに拡大していきます。そのため症状の進行もゆっくりしており、滲出型のような状態になるのに10~20年ほどを要します。

加齢黄斑変性の検査

問診・視診後に、必要に応じて下表のような検査を行うのが一般的です。

視力検査

加齢黄斑変性では視力低下が生じますので、他の目の疾患と同様に、視力検査は重要な検査になります。

アムスラー検査

碁盤の目(方眼紙)のような図を見てもらい、格子の歪み具合を調べる検査で、物が歪んで見えていないかどうかがわかります。

眼底検査

眼底(目の奥)にある網膜(特に黄斑)・血管・視神経の状態をそれぞれ調べます。滲出型加齢黄斑変性では、出血や網膜のむくみなどが見られます。

蛍光眼底造影

特殊な光を当てると蛍光を発する性質のある造影剤を腕の静脈から注入し、新生血管などの状態を詳細に調べます。

光干渉断層計(OCT)検査

眼底に近赤外線を当て、その反射波を解析して、層構造をした網膜の断層像を描出し、網膜の状態を調べます。網膜やその下の新生血管などの状態を立体的に把握します。

眼底自発蛍光検査

眼底自体の発する蛍光を観察することで症状の有無を確認する検査です。造影剤を使用せず、検査時間も短いので、患者様の負担も少なくすみます。

加齢黄斑変性の治療

滲出型では新生血管の活動性、中心窩との位置関係などによって、治療法はそれぞれ異なります。なお、萎縮型では治療法がありません。

レーザー光凝固

中心窩(すり鉢のように窪んでいる黄斑の中心部分)から離れた場所に、活動性の高い新生血管がある場合は、レーザー光線で焼き潰します。新生血管が消失すれば、出血や血液中の水分の染み出しも解消します。しかし、レーザー光線で新生血管を焼き潰す際には、同時にその周辺の正常組織も焼き潰されてしまうので、レーザー光線を当てた部分に応じた見えない場所が生じてきます。視力は完全には回復しませんので、治療の目的は、その時点の視機能の保持ということになります。また、光凝固後1年間は新生血管が再発しやすいので、要注意です。再発した場合は、それが中心窩外であれば、再びレーザー光線を使って治療します。

光線力学的療法(PDT)

中心窩に新生血管がある場合に行われる方法で、レーザー治療の一つです。光線力学的療法(PDT)では、腕の血管から注射した薬剤(光感受性物質)が新生血管に多量に入った際に、特殊なレーザー光線を照射します。新生血管の中に届いた光感受性物質が、光に反応して活性酸素を出します。活性酸素は毒性が強く、新生血管を損傷します。この治療に使うレーザーは熱がほとんど出ないため、中心窩の視細胞が焼けるようなことはありません。ただし、視力が良い人では、視力が低下する恐れがあるので、通常は視力が0.5くらいまで下がってから行われます。この治療の目的も視機能の保持であり、3ヵ月に1 回造影検査を行い、新生血管が固まるまで何度か繰り返し行います。

抗VEGF療法

新生血管の成長を促すVEGF(血管内皮細胞増殖因子)という物質の働きを抑える「VEGF阻害薬」を眼球に注射することで新生血管を縮小させる治療法です。VEGFは糖たんぱくの一種で、血管を新生する働きがあります。滲出型の加齢黄斑変性では、新生血管が脈絡膜から網膜に向かって発生し、出血を起こすなどして網膜に障害をもたらします。この新生血管の成長を止めて、縮小させます。1回の治療は短時間で終了しますが、繰り返し注射を打つ必要があります。
なお、新生血管を抑える治療としては先に紹介したPDTがありますが、PDTでは視力低下の可能性があります。そのため視力が0.6以上に保たれているような場合は行われませんので、代わりにこの抗VEGF療法が選択されることになります。